心理臨床家の独り言

臨床心理士・公認心理師として日々カウンセリングを行っています。何気ない日常の中で感じたこと、考えたことを綴っています。

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持ちすぎるほど、大切なものが見えなくなる

私たちは日々、
たくさんのものを抱えながら生きています。

知識を増やすこと。
頑張り続けること。
周りの期待に応えること。
何かを「もっと」手に入れること。

それ自体が悪いわけではありません。
努力も、成長も、とても大切なことです。

でも、
持ちすぎるほどに、本当に大切なものが見えなくなることもある
のだと思います。

心理学には、
「認知的負荷(cognitive load)」という言葉があります。

私たちの心や脳には、一度に処理できる情報の量に限界があります。
抱え込むものが増えるほど、
注意力や集中力は少しずつ分散していく。

やがて、
心が求めているものや、
本当は感じたいことさえ、
どこか遠くに置き去りになってしまうことがあります。

だからこそ、
ときどき手にしているものをそっと置いてみること。
心のスペースを空けてみること。

何も持たずに立ってみると、
「これだけは大事にしたい」と思えることや、
「実はもう十分に頑張っていたんだ」と気づく瞬間が訪れます。

いつも何かを増やそうとするだけでなく、
減らしたり、手放したりすることも、
私たちが軽やかに生きるための大切な選択肢です。

今日は少しだけ、
心の荷物を降ろして、
余白をつくる時間を持ってみませんか?

その余白の中で、
あなたにとって本当に必要なものが、
そっと浮かび上がってくるかもしれません。

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