心理臨床家の独り言

臨床心理士・公認心理師として日々カウンセリングを行っています。何気ない日常の中で感じたこと、考えたことを綴っています。

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小さなことで笑えた日

何気ない会話のなかでふと笑えた。
散歩中に見かけた猫のしぐさに、思わずくすっとした。
お気に入りのカフェでホッとひと息ついて、少し気持ちが緩んだ・・・

そんな小さな出来事、ありませんか?

一見すると「たわいもないこと」に思えるかもしれませんが、こうした“小さな笑い”には、実はとても大きな意味があります。


◆ 心理学で語られる「ポジティブ感情の力」

心理学者バーバラ・フレドリクソンは、
「ポジティブ感情には心を広げ、強くする力がある」と提唱しました(拡張-構築理論)。

彼女の研究によると、
ほんの少しでも感じられる「うれしい」「楽しい」「面白い」といった感情は、ストレスを軽減したり、困難に立ち向かう力(レジリエンス)を高めたりする
心の栄養になることがわかっています。

つまり、大きな成功やイベントがなくても、
日常の中でふっと笑える瞬間があることは、
心が健やかに整いはじめているサインなのです。


◆ 小さな笑いがくれる「安心感」

笑いには、人と人をつなげる力もあります。
ちょっとした冗談で和んだり、共感の中で生まれる笑顔は、「ここにいて大丈夫」「自分は受け入れられている」という安心感を育ててくれます。

そして何より、そうした笑いが出るということは、
自分の中に「余白」や「ゆとり」が少し戻ってきたということ。

忙しさやストレスでいっぱいのとき、笑うことさえ忘れてしまうものだからこそ、その一瞬の笑顔は、心のバロメーターでもあるのです。


◆ 幸せは“劇的な出来事”ではく、“静かな気づき”の中に

私たちはつい、「幸せ=何か大きな変化や成果」と考えがちです。
でも本当は、幸せは、日常の中に小さく隠れているもの。

・ちょっと笑えたこと
・おいしいと思えたこと
・誰かと気持ちが通じ合った瞬間

こうした“ささやかな幸せ”に気づける心の状態こそが、
実はとても豊かで尊いものなのです。


◆ 最後に

今日、あなたはどんなことで少し笑いましたか?
もしひとつでも思い出せたなら、それはあなたの心がちゃんと生きて、感じて、癒されている証拠です。

どうかその笑顔を大切に。
そして「笑える日があった自分」を、やさしく誇ってくださいね。

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